バイクのキックスタート時によくある「ケッチン」の原因と対策

キックスターター

ケッチン(キックバック)とは、キックスターターを使って人力でエンジン始動を行う際、点火タイミングがズレるなどが原因でエンジンの逆回転が起こり、キックアームが跳ねあがることです。キックスターターを行うマシンとして、SR400やカブなどが挙げられます。

ケッチンの原因

キックの勢いが足りないと、ピストンが圧縮上死点を越えられません。その反動でクランクシャフトが逆回転し、キックペダルが勢いよく跳ね上がってしまう現象を「ケッチン」と言います。あるいは、シンプルにキックバックとも呼ばれます。

ケッチンがおこると跳ね上がったキックペダルでスネなどを強打するのはいい方で、排気量が大きいバイクの場合は跳ね返りも強いため、骨折・脱臼・腱断裂といった怪我をしやすくなります。

ケッチンはキック力が足りないことによって起こります。その多くは、圧縮を抜くデコンプ操作を無視してキックするケースが特に多いといわれています。デコンプ操作を使わないことがカッコイイと感じる人があえてデコンプレバーを外してしまうこともあります。デコンプレバーがないとケッチンを起こすのはいいほうで、キックスタートそのものに慣れていない場合は「エンジンが全然かからない!」という事態にもなりかねません。

ケッチンの対処方法

ケッチン予防には「靴」も重要です。キックペダルから滑りやすいサンダルなど避けるのが無難です。また、デコンプレバーを使うことで、キックスタートの可能性が上がります。

キックスタートの際には、まずは徐々に圧縮上死点を探すのがおすすめ。キックペダルを踏みこんでみると、だんだんペダルが重くなってきます。上死点にあたりを付けたら、今度は最後までしっかり戻します。デコンプレバーを握り込まないので、キックインジケーターはまだ黒い状態です。

次にデコンプレバーを引きながらキックペダルをわずかに踏み下ろします。この時、キックインジゲーターがシルバーになる程度までキックペダルを下ろしましょう。

デコンプレバーを離してキックペダルをもとの位置にしっかりと戻してから、今度は一気にキックペダルを踏み下ろします。このときはデコンプレバーを握りません。最後まで一気に踏み抜くことがケッチンしないポイントです。

ヤマハ公式Twitterでも動画付きで開設されているので、ヤマハをお持ちの方はこちらを参考にするのも良いかもしれません。

参考:ヤマハ公式Twitter

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